Babolat(バボラ)Hybrid Shuttlecockについて

筆者は実際にバボラのハイブリッドシャトルを100ダース以上、クラブチームで使用しました
その経験からハイブリッドシャトルについて解説します
ハイブリッドシャトルを選ぶ理由
ズバリ、この2つです
- 耐久性がある(長持ちする)
- 安い
一言で現すと、「圧倒的なコストパフォーマンスの高さ」です
耐久性を自身の感覚で表すと、「各メーカーの最上級シャトルと同等か、それ以上」というイメージです
シャトルは消耗品です
サッカーやバレーボール、バスケットボールなどのボールは数千円で1つ購入すれば、長い期間使用出来ますが、バドミントンのシャトルはそうはいきませんからね
シャトルの価格は値上げされ続けていますので、少しでも「安くて、長持ち」するシャトルを使いたいというチームは多いと思います
ハイブリッドシャトルは、そんな悩みを解決してくれるアイテムの1つです
では、通常の水鳥シャトルとどう違うのでしょうか?
ハイブリッドシャトルと一般的な水鳥シャトルとの比較
ハイブリッドシャトルの構造(3in1)

一般的に「水鳥シャトル」と呼ばれる物は、「コルク+水鳥の羽」で出来ています
羽は天然素材ですので、その強さにもバラつきがあり、特に根本の部分が折れる事がよくあります
ハイブリッドシャトルは、図のように3つのパーツで作られています(「3in1」という特許を使用)
コルクと羽の間に、ポリアミドゲージというプラスティックの人工素材パーツを挟む事で、シャトルの強度が強くなり、耐久性に優れた構造になります
また、多くの水鳥シャトルは人の手によって作られていますが、ハイブリッドシャトルはパーツの組み立てにより製造過程をスムースに出来ますので、人件費が安くなり、価格が抑えられるというメリットがあります
次に見た目や触った感じなどを見て行きましょう
見た目・重さ・触った感じ

見た目は写真の様に、一般的な水鳥シャトルと比べて違和感ありません
よく見ると、根本の部分がプラスティックになっていますので、構造を説明されれば、「へ~」となるでしょう
その部分は通常のプレイでは触る事が少ないので、初中級者レベルでは、ハイブリッドシャトルだと言わなければ気が付かないと思います
プラスティックと聞くと、ナイロン製のシャトルを想像する人もいるかもしれませんが、ハイブリッドシャトルの見た目はほぼ水鳥シャトルです

重さも多くの水鳥シャトルと同じ5グラムです
持った感じも重さでの感触は変わらないと思います

「むにっ」としてみますと、程よい弾力を感じます
普段はやらない行為なのですが、今回の記事のために他の水鳥シャトルも同じ事をしてみました
普通の水鳥シャトルは、「パキッ」となってしまいそうで(実際はなりませんでしたが)、少し怖かったです。(笑)
根元部分がナイロンに近いので、折れる心配はないですね。
ハイブリッドシャトルの方が、やや硬めの触った感じでした
後でも触れますが、この部分がどのように、「飛行性」や「打感」に影響するかが、好き嫌いを分けるポイントだと感じます
パーツごとの分解図

シャトルを分解してみました(「うぅ~モッタイナイ…」とツブヤキつつ)
カタログ表記ではガチョウの羽となっています
中の芯のような部分は「羽軸」という名称で、しっかりとした固さがあります
切り落としていて感じたのですが、羽軸自体がプラスティックのような感触でした

シャトルの紐の部分にかからないように、少し残す感じで切り落としてみたのですが、どこまでが羽軸で、どこからがポリアミドゲージなのか、境目がハッキリ分かりませんでした
プロの製造者なら分かるのでしょうね
いつか工場見学に行って、制作過程を見て、もっと詳しく知りたいと思いました。
これはスゴイなと感じたのは、コルクとの接続の強さ
大人の男が本気で引っ張っても、コルクから抜き取る事は出来ませんでした
これだけの強度の土台が、耐久性が確保できる理由なのだと感じます

ならば、切ってみましょう、断面図です
カッターを使用しましたが、これも苦労し、ここでも強度を感じます
ポリアミドゲージがしっかりとコルクの中に納まっています
「コルク+ポリアミドゲージ」の部分だけを見ると、物凄い耐久力があると感じます
「羽が痛んだら付け替えたい、この部分まだまだ元気、モッタイナイ!」と、地球の中心で叫びたいです
技術の発展で、そのようになれたら良いですね。環境にも優しいし
では、次に、実際に使用してみた経過を見てみましょう
ハイブリッドシャトルを使いまくってみた図
シャトル使用写真一覧

「耐久性あるよ」、「長持ちするよ」って、正直よく分からないですよね
個人的な感覚の差がありますし、レベルの差も大きくイメージに関係してくると思います
実際にシャトルを使用した経過をまとめてみました
1から5に行くにつれて使用時間が長くなっています
それぞれ拡大した写真で見て行きます
レベル的には、以下のメンバーで使用しました
【使用状況】
●大人は初級~上級者まで幅広く、男女混合
●中学生・高校生の男女混合
基礎打ち15~20分の後、練習試合3~4回程度

基礎打ちの後、練習試合を数回使用した後です
大体、これくらい使用すると、「ニューシャトル」→「基礎打ち用」としています
地域クラブ、中学部活動ではよくある使用状況かなと思います
高校生以上だと練習試合は最初からニューシャトルですね
①をある程度使用したシャトルの基準として次に行きます
①のあと練習試合を数回、もしくは基礎打ち20分程度

①を使い続けて②
これくらいでノック球や手投げ球などの「練習球」に回します
使用時間としては、それなりに使っている方です
一般的な水鳥シャトルでは、同じくらいの使用時間で「廃棄」に回ってしまう事が多いです
②で終了という事ですね
でも、ハイブリッドシャトルだとまだ使える
そんな所に筆者は「耐久性」を感じています
②のあとノック使用、もしくは手投げ打ち練習

さらに「練習球」で使用しました
1球として十分に使い古せています
羽軸を見てみると、先端が切れているのもありますが、結構残ってくれている
羽の部分もまだ残ってくれています
さらにノックや手投げ打ちで使用してみた

まだまだ使って行きましょう
羽も大分減って来ています
ここまで使い込むとノックでは使えませんので、手投げ打ちで使用出来るくらいです
まだ使ってみましょう
最後に手投げ打ちで使用後

さすがに終了ですね
よく頑張ってくれました
ハイブリッドシャトルは、このような使用経過になります
シャトル消耗の特徴
羽が折れにくい

「ニューシャトルを出したのに、羽が一本だけ折れてしまい即終了」
ありますよね。(はあぁ・・・となるヤツです)
写真の様な感じです
ハイブリッドシャトルの特徴として、「羽が折れて終了」という事が少ないと感じます
もちろん、まったくない訳ではありませんけどね
あくまでも「少ない」イメージです
ここも耐久性という点で優れていると感じています
耐久性のまとめ
クラブ運営をしていて、シャトルの消費を比べてみました
それぞれ1箱(10ダース・120球)を使い切った期間でざっくり検証
結果、体感レベルになってしまいますが、筆者の感覚では、最上級シャトルの1.5倍くらい長持ちしていると思います
まとめますと、下記のようなイメージです
- 羽軸が折れにくい
- 羽が残ってくれる
- 最上級シャトルより長く使える事も多い
ハイブリッドシャトルの使用感
比較対象は練習球?使用感は?
使用感は個人の感覚の違いが大きく難しいですよね
比較対象も、最上級シャトルなのか、練習球なのか
現在ハイブリッドシャトルは数社で取り扱っていますが、「第1種検定合格球」はありません
よって、公式戦使用はされないとしますと、練習球との比較で良いのかと思います
以下、筆者の個人的な感覚で練習球として考察してみますので、参考にして頂ければと思います
飛行性能
●1ダースあたりのバラつきは少ない
練習球クラスの水鳥シャトルでは、ケースの中でバラつきが生じます
ハイブリッドシャトルの方が、安定しているように感じます
ポリアミドゲージが常に一定だからでしょうか
1ダースあたりの安定性という意味ではハイブリッドシャトルに軍配が上がると思います
●水鳥シャトルと比べて大きな違和感はない
練習球として十分に使用出来ると思います
●ナイロンシャトルより水鳥シャトルに近い?
ハイブリッドシャトルを使用した事がない方からよく質問をされます
これはもう圧倒的に水鳥シャトルです
むしろナイロンシャトルに近いという感覚はありません、水鳥シャトルです
打感
●少し重たいと感じる事がある
重量は水鳥シャトルと同じ5gですので、実際に重たいハズはありません
でも、そう感じる時があります
ドロップやヘアピンなどの弱いショットを打った時です
一番感じるのはクロスカットの時です
●高い打球音はあまり聞かない
最上級シャトルをスマッシュやハイクリアなどの強いショットを打つと、
「スコーンッ!」
という高く乾いた音(気持ちよいヤツ)が出ますよね(伝わりにくくてすみません)
これは少ないと感じます
メンバーやビジターさんに聞いてみた
クラブ数十人が使用経験があります
みんなの意見の中で複数人が口にしている事をまとめてみます
【プラスな意見】
- 変わらない
- 言われないと分からない
- これで十分
- 安いシャトルより全然良い
- 羽が折れない
- 耐久性がある
- 安くて丈夫
【マイナスな意見】
- よく飛ぶ
- 飛ばない(※どっちなの?)
- 重い
- ショップで売ってない
- 気分的に水鳥シャトルが使いたい
Babolat(バボラ)ハイブリッドシャトルの購入方法と注意する点
購入について
筆者のクラブではほぼネットで購入しています
というのも、ショップに置いてあるのをあまり見かけないのですね
大手のネットショップでも取り扱っていますが、在庫が安定していないイメージもあります
近年のシャトルの価格高騰が原因なのか、ハイブリッドシャトル自体の生産が少ないのか、ガチョウの羽が少ないのか、ハッキリとした原因は分かりませんが、まったく手に入らない時期もありました(メーカーも在庫切れという事もありました)※2025年5月執筆
なので、見つけた時にまとめて10~20ダース購入するようにしています
こまめに複数のネットショップをチェックしておくと良いです
以下、大手ネットショップのリンクと商品概要を記載します
| Babolat(バボラ)Hybrid Shuttlecock|551028|1ダース(12球) | |
![]() |
|
| メーカー価格 3,300円 |
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ハイクオリティーな飛行性能と耐久性の完璧な組み合わせを求めるプレーヤーに、バボラがソリューションを提供します ハイブリッド構造により、プレー性能の高い、高品質なシャトルを保証します ハイブリッドシャトルの特徴は、コルクのヘッド部分、合成ナイロンのベースに羽根を差し込んだ、3つの素材を使用した構造にあります この革新的なハイブリッドの組み合わせが、シャトルに安定性と精度、耐久性をもたらします ※Babolat公式サイトより |
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| 羽の種類 | ガチョウ |
| コルク | 複合コルク |
| 合成ナイロン | ポリアミドゲージ |
| 温度表示番号 | 77(3) 78(4) |
| 飛行性能 | AB |
| 生産国 | 中国 |
スピード番号
スピード番号は3種類あります
番号表記もよく見る番号と違いますので、この点も注意して下さい
※カッコ内に参考追記しておきます
76(2):28℃~
77(3):22℃~28℃
78(4):17℃ ~ 23℃
シャトルについて詳細リンク
また、シャトルについての詳しい詳細はコチラの、【保存版】YONEXシャトル全種類の解説
に記載がありますので、合わせて参考にご覧下さい
水鳥羽(ガチョウかアヒル)の違いや、検定球、コルク、スピード番号など丁寧に記載しています
【保存版】YONEXシャトル全種類の解説(2025年4月更新)
バドミントンのシャトル選びは難しいですよね メーカー、型番、温度表示番号、価格帯などなど 種類が多すぎて、結局何を購入すれば良いのか分からなくなってしまう事があると思います 本記事では、一番多く目にするYONEXのシャトルを解説します みなさんのシャトル選びの参考にしてください YONEX シャトルの種類 YONEXのシャトルは、「水鳥シャトル」と、「ナイロンシャトル」があります。 主にみなさんが使用するのは水鳥シャトルでしょう。 ナイロンシャトルは、始めたばかりの方や、小学生のクラブ活動、外で遊ぶ時な ...
ハイブリッドシャトルのまとめと未来
いかがでしたでしょうか?
ハイブリッドシャトルは聞きなれない方からすると不安ですよね
筆者もそうでした
- 水鳥シャトル以外を使って変なクセが付いたら不安だな
- 合成って何だろう
- ナイロンシャトルに近いのだったらなんかなあ
なんて考えて、勝手に漠然としたマイナスなイメージを抱いていました
しかし、シャトルの価格がどんどん高騰して行く中、クラブ運営の経済事情を考えてテスト購入してみました
皆で使用してみると、一気にイメージが変わりました
「この価格で、この耐久性なら全然良い!」
「あ~良かった~、クラブの参加費を上げないで済む~」
救世主的な存在を発見したような気持でしたね
もちろん、常に最上級シャトルを使えるなら常に使いたいです
毎日ニューオフのケースを開けたいです。(笑)
でも、現実的にそうはいきませんよね
経済的な面で選択肢が増えた事は大きなプラスです
その他にも、新しい発見がありました
ハイブリッドシャトルを多く使っている内に色々とシャトル事情を調べてみたりもしました
「何でシャトルはこんなに高騰しているのだろう?」
円安やエネルギーなどの経済事情もあるようでしたが、目を引いたのは、ガチョウの羽が少なくなっているという事実でした
バドミントンはガチョウかアヒルの羽、つまり天然素材を使用しています
いつか、羽が取れなくなったらどうするのだろう
10年、20年後もバドミントンは天然素材を使っていられるのかな
そんな想いがよぎります
そもそも、昔のラケットのガットは、羊の腸を使用していましたが現在はナイロンです
天然素材→合成素材へと進化しているのですね
バドミントンというスポーツが今後100年、200年と続いていくのでしたら、いつかシャトルも全て合成素材になるのかもしれません
環境保護の視点から天然素材禁止とか、ありえるかなと思います
水鳥シャトルは姿を消して、ナイロンシャトルのみ使用可
もしくは水鳥シャトルにそっくりのシャトルが出来るとか
(数年前にあるメーカーが全部合成素材のシャトルを販売していましたが見かけなくなってしまいましたね)
「最高級の水鳥シャトルと同等の飛行性能があり、耐久性抜群の合成シャトルが、お求めやすい価格で登場!」
世界の技術者さんが本気を出せば、作れると信じています
作ってくれないかな
ハイブリッドシャトルはそんな未来への変化の始まりかもしれません
筆者はハイブリッドシャトル応援派です
皆さんも是非一度、使ってみて下さい
最後まで読んで下さり、ありがとうございました

